木曽五木ってなに?

木曽五木(きそごぼく) ……… 
木曽節にも唄われた、木曽の五種類の銘木です。
木曽の山々は、古くから優秀な木材を産出することで知られていましたが、江戸時代の初期に城下町の建設などで濫伐が進み、荒廃してしまいました。
このため、当時木曽の山を管理していた尾張藩により「木一本、首一つ」といわれる厳しい保護政策がとられました。
その際伐採が禁止され、保護された5種類の樹木がいわゆる「木曽五木」でした。
でも木曽の山々はこの木曽五木が主体となって美林を形成しています。


さわら
(ヒノキ科ヒノキ属)
ヒノキ科ヒノキ属は日本にはヒノキとサワラの2種があり、いづれも日本固有の種であります。
桧の産地ブランドとしては木曽檜が良く知られているが、木曽地方( 長野県南西部)の西側、岐阜県の東濃地方と呼ばれる地域でも良質な材が産出されています。
その木曽の五木の一つであるサワラは、常緑高木で、高さ30〜40m、直径1m以上となります。
ヒノキは中腹以上に、サワラは中腹以下の谷間に多く成育しています。
成長は旺盛ですが、老齢には空洞木が多く見られます。庭園樹、生垣としてはヒノキよりも広く用いられている。
木目がきれいで色合いもヒノキに似て美しく耐湿性に富み酸類に強いため桶材として最も優れています。
また、軽量さはキリ材に次いでおり、障子の骨等さまざまな用途に利用されています。

木曽ひのき
(ヒノキ科ヒノキ属)
桧は我が国の代表的樹木の一つで、 ヒノキ属として、北アメリカ、台湾、日本に6〜7種がある。日本にはヒノキとサワラの2種があり、いづれも日本固有の種であり、主として本州中部の山地に多く生育する。

桧の産地

桧の産地ブランドとしては木曽桧が良く知られているが、木曽地方( 長野県南西部)の西側、岐阜県の東濃地方と呼ばれる地域でも良質な材が産出さ れ、この地域から産出される桧を東濃桧と呼ぶ。

桧材

桧は木理が比較的まっすぐで、材に仕上げた後の狂いが少ない。色は中心 部で淡黄色、または淡紅色、周辺部は黄白色、特徴のある香りがある。木部の柔 らかい部位(春材)と硬い部位(秋材)との差が小さく、カンナをかけると、平滑で艶のある表面が得られる。

耐久性も比較的高く、我が国では最も優れた建築用材として、柱や梁などの構造材から、天井や内部造作材、障子などの建具に至るまで、幅広く用いられてきた。

日本文化と桧

世界最古の木造建築物に数えられる法隆寺は、主として桧が使われている 。現在の法隆寺は8世紀始めの建立とされるからすでに1200年を超える年月 を数える。
この年月に耐え得たのは、その主材である、桧に負う所が多いとされる。
伐採時のケヤキの強度は、桧の約倍程度を有するが、数百年を経ると桧の強度を下回るようになる。
桧は伐採後200年頃まで少し強度を増し、その後徐々に強度を減少させる が1000年以上経っても、伐採時の強度を保っている。(小原二郎著・鹿島出版会「木の文化」より)
桧は建築材料のみならず、桶やひしゃく、枡などの生活道具の材料として 、日本人の生活と深く関わつてきた。
日本人の白木に対する美意識も、桧の美しい木肌と無関係では無いと思われる。
燃えたときの発煙量はほかの素材に比べて非常に少ない。

ネズコ
(ヒノキ科ネズコ属)
五木のうち最も寒冷の気候に耐え、2,000m以上の所にも天然の分布が見られます。一般には湿地や陰地に好んで成育します。
材質は木目が細かく通り芳香を放ち、色あいは黒褐色で渋味があり、耐湿性が強いこと、材が軽いことがサワラに似ています。木曽の特産のネズコ下駄、木目を活かした机、茶だんすなどの家具、天井板、建具材に用いられています。

ヒバ(あすなろ)
(ヒノキ科アスナロ属)
あすはヒノキになろう。という話から『あすなろ』という名前がついたと言われていますが、一名はヒバとして知られています。
成長が遅い上にヒノキやサワラと比べると材価も安く、色合いや香気の点で劣りますが、狂いが少ないこと、負担力が強いこと、保存性が高いこと、材質が緻密である点など数々の特性があるため、建築材、建具材、漆器曲物の木地、彫刻用材として多く用いられています。

コウヤマキ
(マツ科コウヤマキ属)
ヒノキより一層乾燥している場所に成育し、峰筋の土の浅い岩石地にも多く見られます。木はとても大きくなりますが、成長が遅い上に用途が少ないので、造林はあまり多くありません。
木目が通り材色は黄白色、ヒノキ以上の光沢があり永く水湿に耐えることは五木のうちで最高で、独特の長所とされています。
高級な風呂桶、水桶などには欠かせない用材です。流し場、船、橋などに最適材として重宝されています。